日本の総人口の約6人に1人が
加入する生命保険会社の
コンタクトセンター改革

Client :
株式会社かんぽ生命保険

かんぽ生命保険は全国2万を超える郵便局や支店、「コンサルタント」と呼ばれる外交員で地域社会との密接なつながりを作り上げてきました。コンタクトセンターはこうした対面でのチャネルを活かし多様化するチャネルでも同品質のサービスを提供しなくてはなりません。プロジェクトはDXによりお客さま視点に立ったきめの細かい接点改革を目指しています。

プロジェクトのデザイン

エンタープライズ企業が
抱える組織の壁

大企業には優秀な人材が多く集まっています。それだけ優秀な人がいれば業務改革など簡単にできるのではないかと思います。しかし改革はなかなか進まないのです。部分改善はできるのですが、構造を見直すとか、組織体系を作り直すとなると、突然、金縛りにあったように動かなくなります。そんな状況を打破する方策はないのでしょうか?

STEP 1

お客さま接点と向き合う
プロジェクト組成

近年、経営層はCXをかなり意識し、お客さま接点の改革を推し進めようとしています。しかしサイロ化した部門や部署は経営層の意志に沿った行動ができません。自分たちの日常を壊されたくないと考えるのです。総論賛成、各論反対なのです。こんな時は部門横断型のプロジェクトが有効です。そのメンバー選定に重要な資質は処理能力ではなく「志」です。

STEP 2

外部パートナーの活用

コンタクトセンターづくりは近年モジュール化が進んでいます。かつてのオンプレミスのシステムとコール受注センターがあれば何とかなった時代から大きく変貌を遂げています。オーケストラのように様々な楽器の集合が調和のとれた演奏を引き出す。パーツパーツの正確な動きとそれぞれの能力を引き出す指揮者の存在が重要なのです。各楽器に優れた演奏家がいるように、コンタクトセンターを構成するパーツにもエキスパートが存在し、別々の企業に属しています。大切なのはそれぞれのパーツを統合する機能=企業のヘッドクォーター機能です。

STEP 3

HQヘッドクォーターが
CX/EX/DXを
コントロールする

HQヘッドクォーターづくりはプロジェクト(PJ)の組成からスタートします。コンタクトセンター改革のPJはシステム設計のPJに似ていますが、そのカバー範囲はかなり広範なものになります。PM(プロジェクト責任者)、PMO(プロジェクト管理者)などは同じように存在しますが、業務設計⇒システム設計に加え、品質や運用管理、育成・教育といったセンター運営にかかわる部分も入ります。そしてプロジェクトが「壁」と感じる部門間の調整です。この部分は経営層のサポートとプロジェクトメンバーのやり抜く力に掛かってきます。

かんぽ生命保険のプロジェクトはお客さま体験価値の向上(CX)のためにシステムの統合、クラウド化、AIの活用などDXを複数年かけて行う大がかりなものです。対面でお話しするようにあらゆる場面であたたかみのあるサービスをITの力で実現することを目指しています。